年間18万件というのはたいへんな数字である。2005年のわが国の総世帯数は4823万世帯。割合にすると0.37%に過ぎないが、それでも毎年300世帯に1世帯は破綻しているわけで、10年間のタームでみれば30世帯に一世帯になる。住宅ローンの返済期間は最長35年だが、実際には繰上げ返済する人も多いので、平均的ローン返済期間を20年とすれば、その間には15世帯に1世帯が破綻する計算だ。金利の上昇によって、再びその自己破産が増えれば、10世帯に1世帯、5世帯に1世帯などという事態もあり得ないわけではない。
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もちろんこの自己破産の原因がすべて住宅ローンというわけではない。実際には、ギャンブルなどの遊興費などで借金が増えた人、連帯保証人の判を押したばかりにたいへんなことになってしまったという人もいる。債務整理や自己破産に詳しい弁護士などによると、住宅ローンか直接の原因になっている自己破産は全体の2割から3割程度とみられるが、今後金利が上昇していけば、その割合か高くなることは間違いない。それが自己破産件数全体を押し上げ、再び年間20万件を超え、25万件といったレベルに達する可能性もある。その弁護士による「住宅ローンが原因になるケースはギリギリまで頑張り、うちにやってきたときには手の施しようがないケースがほとんど」というのも気になる。せっかく手に入れたマイホームを手放したくないと、大切な家財を売り払い、友人・知人だけではなく、消費者金融、はては高利の街金から借金を重ね、利息か利息を生む形になるのがふつうである。住宅ローンの延滞だけなら、まだ何とか対処の方法もあるか、そこまでいくと最低限の生活に必要な家財や当面の生活費を除いて、すべて手放して自己破産するしか手がないわけである。