Sさんのリゾート地捜しには、明快な基準があった。自然が豊かであること、土地は100坪以上、毎週末に通えるところに新築のセカンドハウスを建てる、の3点である。「毎週、気軽に通えるところでなければ、セカンドハウスを持つ意味はありませんよ。セカンドハウスを持つ動機は人によって違うと思いますが、そのへんがしっかりしていないと、持ちぐされになってしまう。もったいないですよ。特に、一般のサラリーマンにとって、セカンドハウスをたやすく手に入れるというわけにはいかないですよね」そこで、神奈川県の隣りの伊豆に目をつけた。
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気候は温暖で、山があり、海にも近く、食べ物もおいしい。しかし、人気のあるリゾート地なので、価格も高い。加えて、横浜から車でも4時間はみなければならないのがネックだった。土曜日の午前中も勤務があるので、午後すぐに伊豆へ向かっても着いた頃には夕方になってしまう。「日曜日も昼までしか滞在出来ない。せっかく出かけて行っても、行き帰りの時間で大半がつぶれてしまうのでは、少々無理をして手に入れたとしても、足が遠のいてしまう」Sさんは、年に3回ある学校の長期の休みの時だけ滞在するためにセカンドハウスを求めようという気はなかった。ふだんの週末の生活をそこで過ごそうというのである。横浜では得られない自然環境や、その土地での野菜づくり、魚釣り、野鳥の観察などを、子どもたちにも体験させたいという思いがセカンドハウス購入の目的なのである。