例えば、ゼネコンが役所から利益を保証された公共工事の代理下請けであることは、役所の内部を見ても証明できる。中央官庁には企業の人材が企業から給料を受け取りながら、国家公務員の資格をもち、研修のような形で出向している例が多い。都市銀行のエリート新人が大蔵省で金融の政策作りを手伝うといったケースだが、ゼネコン社員が建設省へ行く場合はいささか趣が異なる。なぜなら、建設省にとってゼネコンは、大蔵省と都市銀行のように中央官庁と受益者というお互いの存在を認め合う対等の関係ではないからである。
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はっきり言えば、建設省と対等ではない。ゼネコンの立場はこのようなときに、対等に見せなければならない。どうするか。建設省が公共事業の際に設計を直接やらずに下請けに出すが、この下請けというのが大型の設計・コンサルタント会社である。建設省をはじめ各中央官庁、地方自治体の工事の多くはこれらの設計・コンサルタント会社が企画に参加しているのだが、この設計・コンサルタント会社を経由してゼネコンは建設省に社員を出向させるのである。これらの設計・コンサルタント会社に対してゼネコンは日頃から社員を無償で派遣しているし、もともとゼネコン自体がバックになっている設計・コンサルタント会社(ダミー・コンサルタント、略してダミコンと呼ぶ)もあるから、新規工事の情報はつかみやすい立場なのだが、直接、本家の建設省にいれば完全というわけだ。一方、建設省の方もゼネコン社員が仕事を手伝ってくれれば面倒がなくていいし、時には高級官僚が遊ぶ金も出してくれる何かと便利な存在なのだろう。どっちにしても、主客は明らかである。役人にとって便利な企業、それがゼネコンだ。